大手通信キャリア、ドコモ・au・ソフトバンク各社からオンライン専用の格安プランが発表され、従来のプランについても料金・通信量が見直されました。
非常に安くお得なプランですが、これを上回る安さで衝撃を与えたのが楽天モバイルの新プランです。
しかし、楽天モバイルは2020年4月に新規参入した通信キャリアなので、日が浅く電波が不安という声も多くあります。結論から言うと、大手通信キャリアに比べると電波は良くないが、全く問題ない電波状態・通信速度で使用できます。
楽天モバイルが他のキャリアと比較してどの程度お得なのか。また、電波やエリアの状況はどうなのか。楽天モバイルのメリット・デメリットについて解説していきます。
楽天モバイルのメリット・デメリット
楽天モバイルを一言でいうとエリアや電波が不安定な代わりに非常に安いことです。
以前はiPhoneが新しい機種にしか対応しておらず、機能も一部に限定されていましたが、2021年4月30日よりiPhone6S以降の機種が正式対応しました。
現在楽天モバイルを検討するのであれば、圧倒的な安さと通信のリスクをどう評価するということになります。その他、楽天ポイントがお得に貯められる点や楽天オリジナル端末があるのもプラスポイントです。
- 月額3,278円でデータ利用量が無制限
- 自社回線を持つキャリアなので通信の高品質
- Rakuten Linkアプリを利用すれば通話料金も無料
- 契約期間中は楽天ポイントが貯まりやすい
- 楽天オリジナル端末が使える
- 楽天回線のエリアが狭い
- エリア外で高速通信できるのは月間5GBまで
「メリット」料金プランがシンプルで分かりやすい
楽天モバイルの料金プランは、シンプルで分かりやすいのが特徴です。
プランが1種類しかなく、新しい料金プランが登場した場合もこれまでの料金プランから自動で切り替わる仕組みとなっているので、契約時も契約中もプランで迷うことがありません。
適用条件のある割引を前提とした料金設定でもないため、料金が把握しやすくなっています。
データ通信量の上限はなく、最大無制限で利用でき、利用した通信データ量に応じて段階的に料金が変動し、3GB未満・3GB~20GB・20GB以上の3段階となっています。
3GB未満 | 1,078円 |
3GB~20GB | 2,178円 |
20GB以上 | 3,278円 |
実際の利用料金
今年の利用料金です。2千円程度と破格の安さだと実感しています。
「メリット」月額3,278円でデータ利用量が無制限
楽天モバイルは20GB以上の利用で月額料金3,278円です。通信料の上限はなく、使い放題となります。
他キャリアの無制限プランはいずれも、家族割や光回線のセット割など割引きを最大限に適用しても5,000円弱となており、楽天モバイルは非常に安いプラントいえます。
キャリア | プラン名 | 料金 |
楽天モバイル | Rakuten UNーLIMIT VⅡ | 3,278円 |
ドコモ | 5Gギガホ プレミア | 4,818円~ |
au | 使い放題MAX 5G | 4,928円 |
ソフトバンク | メリハリ無制限 | 4,928円 |
「メリット」自社回線を持つキャリアなので通信も高品質
料金が安いので勘違いしがちですが、楽天モバイルはいわゆる格安スマホ・格安SIMとは異なります。
ドコモ・au・ソフトバンクと同様に、自社で通信回線を持つキャリアです。
格安スマホはこれらの通信キャリアから回線の一部を借り受けてユーザーにサービス提供しています。そのため回線自体が細く、利用者の集中する時間帯では混雑して通信速度が遅くなったり、繋がりづらくなったりと影響が出ることが少なくありません。これに対してキャリアは、自社で設置した通信回線網を十分に活用できるので、通信が安定しやすく速度も出ます。
楽天回線エリアも拡大しているので、利用できる地域では高品質な通信を利用できるでしょう。
「メリット」Rakuten Linkアプリを利用すれば通話料も無料
楽天モバイルは「Rakuten Link」という専用アプリがあり、このアプリを利用することで無料で通話することができます。もちろん相手は楽天モバイルに関わらず、他のキャリア携帯電話、固定電話も通話可能なので通常の音声通話と変わりません。
LINEをはじめとする通話アプリを使った通話も少なくありませんが、音声通話もスマホも主要な機能であり、無料で電話番号を使った通話が行えるのは便利と言えます。アプリを使用せずに発信すると、30秒につき22円の通話料が発生します。
「メリット」契約期間中は楽天ポイントが貯まりやすい
楽天関連のサービスを利用していると楽天ポイントが貯まりやすくなります。楽天モバイルも例外ではありません。
楽天モバイル契約期間中は楽天ポイントの付与が+1倍になります。さらに楽天モバイルキャリア決済を利用すると+0.5倍、楽天ひかりの利用で+1倍されます。
他にも楽天カードや楽天トラベル、楽天ブックスなど色々なサービスがあり、関連サービスを全て利用すると最大で15.5倍になります。
ダイヤモンド会員で毎月39,600円以上楽天市場で買い物する人はSPUのために契約するのもアリです。楽天ポイントで利用料金も支払いできるので、やり方次第では毎月の通信費を0円にすることも可能です。
「メリット」楽天オリジナル端末
2021年4月30日よりiPhoneにも正式対応し、楽天モバイルは色々な機種を取り扱っています。手持ちのスマホを持ち込んでも利用できるのでお気に入りのスマホで利用できるのが一番ですが、楽天モバイルを利用するのであれば楽天オリジナル端末も検討する価値があります。
オリジナル端末は、RakutenBigs・RakutenHandの2機種あり、ディスプレイ指紋認証を持った機種や非常に軽量の機種など、ユニークな特徴があります。端末価格も安価で機種によっては、ポイント還元や回線契約で実質0円で購入できる物もあります。
「デメリット」楽天回線の通信が不安定
楽天モバイルは2020年4月に新規参入したキャリアなので、基地局の整備が行き届いておらず、大手キャリアに比べると通信が不安定な面があるのが欠点としてあります。
2022年3月時点で人口カバー率97%に達しており、エリア自体は十分に拡大しています。宮崎県で田舎のの方に住んでいる私でも利用でき、通信環境には不便だと感じていないので、大きな欠点だとは感じていません。しかし、高所や地下など電波が入りにくい可能性はあります。
「デメリット」エリア外で高速通信できるのは月間5GBまで
楽天回線の開通エリアが限られる現状ですが、エリア外になったから通信が利用できないというわけではありません。楽天回線エリア外では、パートナー回線としてauの回線を利用することができますが、月間5GBまで、以降は速度制限が掛かるという制約があります。普段の生活圏がエリア内なら問題はありませんが、エリア外なら欠点になります。
しかし、楽天モバイルは大赤字経営ですが撤退することなく意欲的なので、エリア問題も解決すると感じています。
まとめ
楽天モバイルは料金面では非常に魅力的でメリットの大きなキャリアです。しかし、参入したばかりで大手キャリア、ドコモ・au・ソフトバンクと比較すると既存のキャリアに比べると、キャリアとしての信頼度はまだまだ高くないというのが現状です。それでも基地局の整備は着実に進められており、しばらくすれば既存のキャリアと遜色ないサービスが提供されると思います。昨今、通信費も高騰し立派な固定費ですので、手続きなどが面倒かもしれませんが、一度固定費を削減してしまえば生活費にもある程度ゆとりができるので、一度検討する価値は大いにあります。