Tracers S&P500配当貴族インデックスとは?S&P500との違い・配当・手数料・隠れコストを解説

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    「Tracers S&P500配当貴族インデックスってどんな投資信託?」

    「普通のS&P500と何が違う?」

    「配当貴族って本当に高配当なの?」

    「信託報酬は安いけど、隠れコストは大丈夫?」

    そんな疑問を持っている方に向けて、この記事では「Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)」を分かりやすく解説します。

    私は30代の三交代勤務サラリーマンとして働きながら、S&P500などのインデックス投資と個別株投資を実践しています。

    この記事では、実際に投資を検討・経験している立場から、

    • Tracers S&P500配当貴族とは?
    • S&P500との違い
    • 配当貴族の仕組み
    • 信託報酬
    • 隠れコスト
    • 分配金
    • メリット
    • デメリット
    • NISAで購入できるのか
    • どんな人が検討しやすいのか

    を整理します。

    ※この記事は特定の投資信託への投資を推奨するものではありません。投資信託には元本割れのリスクがあります。最新の手数料・商品情報は運用会社や販売会社の公式情報をご確認ください。

    そもそも「S&P500配当貴族指数」とは?基本ルールを解説

    まずは、このファンドがベンチマークとしている「S&P500配当貴族指数」のユニークな仕組みについて解説します。

    一般的なS&P500が「会社の規模(時価総額)が大きい順」に投資枠を決めるのに対し、配当貴族指数には以下の4つの厳格なルールが課せられています。

    1. 25年連続して増配していること

    2. S&P500の採用銘柄であること

    3. 銘柄数は最低でも40以上(※満たない場合はルールを緩和して40以上に分散)

    4. 特定のセクター(業種)の割合が30%を超えないこと

    画像引用:S&P Dow Jones Indices

    つまり、「四半世紀もの間、リーマンショックやコロナショックを乗り越えて配当を増やし続けてきた、超タフな優良企業」だけで構成された、エリート集団のインデックスなのです。

    構成銘柄は「均等」に投資される(均等加重)

    一般的なS&P500やNASDAQ100は、AppleやMicrosoft、NVIDIAといった「巨大ハイテク株」の株価に全体のパフォーマンスが大きく左右されます(時価総額加重平均)。

    しかし、配当貴族指数は**「どの銘柄にも均等に投資する(均等加重)」**というルールを採用しています。例えば、10万円を10社に投資するなら、各社に1万円ずつ綺麗に分配されます。毎年1月に前年の配当実績を元に銘柄の見直しとリバランス(比率を均等に戻す作業)が行われるため、特定の1社が暴落しても、ファンド全体が受けるダメージを最小限に抑えられるという大きな特徴があります。

    S&P500とTracers配当貴族の違い

    一番分かりやすいのがここです。

    S&P500Tracers S&P500配当貴族
    投資対象米国大型株約500社S&P500採用企業のうち配当貴族
    選定基準時価総額など長期連続増配など
    特徴米国株全体の成長を取り込みやすい連続増配企業への集中度が高い
    ハイテク大型株比率が高くなりやすいS&P500より偏りが小さくなる場合がある
    分散幅広い配当貴族銘柄に絞る
    為替ヘッジ商品による原則なし

    TracersはS&P500そのものを買う商品ではありません。

    ここを理解してから検討することが大切です。

    セクター(業種)分散がディフェンシブで暴落時に強い

    均等加重に加えて、もう一つの大きな強みが「セクター(業種)の分散」です。特定の産業の銘柄が30%以上を占めないよう制御されているため、非常にバランスの良いポートフォリオが構築されています。

    最新の業種別内訳(データ参考)を見ると、以下のようになっています。

    生活必需品21.6%
    資本財・サービス19.1%
    素材12.6%
    金融10.8%
    ヘルスケア10.8%

    ハイテク頼みではない「本物のディフェンシブ」

    NASDAQ総合指数や通常のS&P500で構成比の高い「情報技術(ハイテク)」セクターは、株価の変動が非常に大きいのが特徴です。Apple、Microsoft、Adobe、エヌビディアのような時価総額上位の銘柄は、イケイケの強気相場では強いものの、利上げや景気後退局面では真っ先に大暴落するリスクを孕んでいます。

    一方で、S&P500配当貴族指数におけるハイテク銘柄の割合は、わずか5%程度しかありません。

    その代わりに、景気が悪くても誰もが買わざるを得ない「生活必需品」や「ヘルスケア」が全体の多くを占めています。これが、このファンドが「ディフェンシブで暴落時に強い」と言われる最大の理由です。業種の偏りに気を配り、色々な産業にどっしりと分散しているからこそ、精神的な安定感は抜群です。

    Tracers S&P500配当貴族のメリット

    ① 長期増配企業にまとめて投資できる

    個別株で、

    「25年以上増配している企業を探す」

    となると大変です。

    Tracersなら、そのような企業群をまとめて投資対象にできます。


    ② S&P500とは違った値動きを期待できる

    S&P500は時価総額の大きな企業の影響を受けます。

    一方、配当貴族指数は増配実績を持つ企業に絞るため、S&P500とは異なるポートフォリオになります。

    そのため、

    S&P500だけではなく、別の値動きをする米国株インデックスも持ちたい

    という人にとって比較対象になります。


    ③ 低コストで購入できる

    信託報酬は年率0.1155%。

    購入時手数料もありません。(アモーヴァ・アセットマネジメント(旧:日興アセット))

    長期投資ではコストが積み重なるため、低コストであることは確認しておきたいポイントです。


    Tracers S&P500配当貴族のデメリット

    ① S&P500より必ず儲かるわけではない

    ここは非常に重要です。

    過去に配当貴族指数がS&P500を上回った期間があったとしても、

    今後も必ず上回るとは限りません。

    相場環境によっては、成長株の比率が高いS&P500の方が強い局面もあります。


    ② 「配当貴族」でも高配当とは限らない

    配当貴族は、

    配当利回りが高い企業

    ではなく、

    長期間にわたって配当を増やしてきた企業

    という点が重要です。

    そのため、

    「高配当株で毎年大きな配当金を受け取りたい」

    という目的なら、別のETF・投資信託と比較する必要があります。


    ③ 為替リスクがある

    このファンドは原則として為替ヘッジを行いません。(楽天証券)

    そのため、米国株の値動きだけではなく、

    ドル円の為替変動

    も基準価額に影響します。

    米国株が上昇していても円高が進めば、円ベースのリターンが抑えられることがあります。

    Tracers S&P500配当貴族インデックスの「おすすめポイント」

    数ある配当貴族系の投資信託やETFの中で、なぜこの「Tracers(トレーサーズ)」を選ぶべきなのか。その理由は圧倒的な「コストパフォーマンス」にあります。

    業界最安水準!信託報酬(手数料)が圧倒的に低い

    投資信託を選ぶ上で、私たちが最もコントロールしやすく、かつ確実にリターンに影響するのが「信託報酬(手数料)」です。世の中には手数料がボッタクリ価格のものが多い中、このファンドは極限まで低い手数料で抑えてくれています。

     Tracers S&P500配当貴族インデックス:年率0.1155%(税込)

     SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン:年率0.605%(税込)

     米国株式配当貴族(野村):年率0.55%(税込)

    他社の類似ファンドと比較しても、約5分の1という圧倒的な低コストを実現しています。同じ指数に連動する投資信託を購入するなら、手数料は安ければ安いほど投資家の利益になります。この「低コストへのこだわり」こそが、本ファンドの最大の強みです。

    購入前に知っておくべき!このファンドの「懸念点・注意点」

    ここまでメリットを中心に解説してきましたが、投資において「ノーリスク」はあり得ません。納得して投資を始めるために、スクショでも取り上げられている注意すべきデメリットを2点共有します。

    ① 配当利回り(インカムゲイン)そのものは高くない

    「配当貴族」という名前がついているため、毎月や毎期、たくさんの分配金(現金)が手元にジャブジャブ入ってくるイメージを持つかもしれません。しかし、実は連続増配株の配当利回りというのは、ズバ抜けて高いわけではありません。

    ファンドの販売資料を見ても、指数自体の配当利回りは2.3%程度(2022年時点)となっています。

    「高配当ETF」として有名なVYMやSPYDが3%〜5%の配当利回りを持つことと比較すると、少し物足りなく感じるのは当然です。また、2.3%の分配金が出たとしても、日本国内では20.315%の税金が課税されるため、実質の手取りはさらに目減りします。

    そのため、このファンドは「現金を受け取りながら運用していく」というよりは、**「分配金は出さずに自動でファンド内で再投資(効率的な複利運用)し、将来的な値上がり益(キャピタルゲイン)を狙う」**という割り切りが必要です。私もこのファンドに投資を行っていますが、当然「分配金再投資」で設定しています。

    ② 実質コストがはっきりと分からない(隠れコストの存在)

    Tracersシリーズは、目論見書に記載されている「信託報酬」こそ年率0.1155%と最安水準ですが、実際に運用を開始してみないと分からない「その他の費用(隠れコスト)」が存在します。これには、ファンドが中の株を売買する際の手数料や、外貨建て資産の保管費用などが含まれます。

    実質コストの正確な総額は、決算後に発行される「運用報告書」を最低でも1年以上確認してみないと見えてこない、という点は頭に入れておきましょう。

    まとめ|Tracers S&P500配当貴族はどんな投資信託?

    Tracers S&P500配当貴族インデックスは、S&P500採用企業の中から25年以上増配を続ける企業を対象とする指数への連動を目指す投資信託です。(アモーヴァ・アセットマネジメント(旧:日興アセット))

    特徴をまとめると、

    • S&P500とは投資対象の選び方が違う
    • 長期増配企業を中心に投資する
    • 信託報酬は年率0.1155%
    • 購入時手数料はなし
    • NISA成長投資枠の対象
    • 原則として為替ヘッジなし
    • 分配金が毎回支払われるとは限らない
    • 信託報酬以外の費用も確認が必要

    という商品です。(アモーヴァ・アセットマネジメント(旧:日興アセット))

    「S&P500より絶対に優れている」という商品ではありません。

    逆に、

    「配当貴族だからS&P500より安全」

    と決めつけることもできません。

    S&P500とは違う特徴を持つインデックスとして、

    自分の資産配分に取り入れる意味があるか

    を考えることが大切です。

    私自身も実際の運用状況を確認しながら、今後の値動きやコスト、S&P500との違いを追っていきたいと思います。

    ※本記事は特定の投資信託への投資を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。商品情報・手数料等は変更される場合があるため、購入前に運用会社・販売会社の最新情報をご確認ください。

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